ファインバブルシャワーの効果を工学エンジニアがレポート

ファインバブル効果
  • ファインバブルシャワーって本当に洗浄力が高いの?
  • 普通のシャワーに比べて温まるって本当?
  • 科学的な根拠ってあるの?

最近CMやSNSでウルトラファインバブルやマイクロバブルなどファインバブルを作るシャワーヘッドが話題となっています。ファインバブルとはその名の通りものすごく小さい泡の総称で、中でもウルトラファインバブルと呼ばれる泡は小さすぎて目で見ることはできません。

そんな小さな泡「ファインバブル」を用いたシャワーは高い洗浄力やあたため効果、保湿効果など多くの効能が謳われています。でも本当にそんな画期的な効果があるのでしょうか。人によってはプラシーボだ。メディアの宣伝だと主張する方もいます。

私は高専・国立大学・大学院で化学工学を学び修士号を取得、その後は上場企業の技術者として働いており約12年間 工学に携わってきました。

そこで工学を学んだ経験を活かしファインバブルシャワーの効果と機能について調査、実際に使用しレポートを行いました。この記事を読めばファインバブルの疑問や効果について知ることが出来ます。

ファインバブルシャワーヘッドの購入を迷っている方の参考になれば幸いです。

ファインバブルとは

ファインバブルの定義

ファインバブルとは直径0.1mm以下の泡の総称です。その中でも泡直径が0.1mm~1μmのものをマイクロバブル、1μm未満の泡をウルトラファインバブルと呼びます。(参照:ファインバブル産業会)

下記の記事ではファインバブルの定義や性質についてさらに詳しく解説しています。

ファインバブルは何がすごいの?

マイクロバブルやウルトラファインバブルはその気泡の小ささから、日常で見かける泡(非ファインバブル)に比べ下記のような特異的な性質を示すことが明らかになっています。

  • 浮上しない/浮上が遅い
  • 収縮・消失しない
  • 負電位特性

浮上しない/浮上が遅い

ファインバブルは気泡径が小さいほど、水中での上昇速度が遅くなることが明らかにされています。これは気泡の直径が小さくなるほど、浮力が小さくなるためです。

直径1μm以下のウルトラファインバブルでは浮力による上昇速度はブラウン運動よりも小さくなり、もはや浮上しなくなることが明らかになっています。

収縮・消失しない

一般的に泡は気泡内のガスが液中に溶けるため時間が経つにつれて収縮します。しかしながらウルトラファインバブルは水中ですぐに収縮・消失せず数週間~数か月の間安定的に存在することが、現代の研究で明らかになっています。

なぜ収縮せず安定的に存在できるのかは専門家の間でも議論が分かれており、明確な結論が出ていないのが現状です。

マイナスに帯電する

水中でコロイド粒子が帯電する性質を持つように、ファインバブル表面でも電荷を帯び、マイナスに帯電することが明らかになっています。

この性質により、プラスに帯電しやすい毛や皮膚が電気的に吸着されやすいと言われています。

ファインバブルシャワーの5つの効果

一般的なシャワーヘッドからミラブルなどのファインバブルシャワーヘッドに変えると以下のような効果があります。それぞれの効果について確認していきましょう。

  • 洗浄効果
  • 肌水分量up効果
  • あたため(温浴)効果
  • 節水
  • 塩素除去

洗浄効果

ファインバブルシャワーの一番の売りは洗浄力です。ファインバブルは次の3つの理由から、通常のシャワーに比べて洗浄力が高く、短時間で優しく汚れを落とすことが可能だと言われています。

  • 疎水性相互作用による吸着
  • 静電気作用による吸着
  • ウルトラファインバブルの浸透・膨張による汚れの剥離

疎水性相互作用による吸着

ファインバブルは水に溶けにくい疎水性の性質を示します。疎水性相互作用とは簡単にいうと水に溶けにくいもの同士は互いにくっつきやすいという性質です。

油汚れなどは同じく疎水性を示すためファインバブルと接触するとくっつく力が働き、泡の浮上に伴って汚れを取り除くことが分かっています。

静電気作用による吸着

物理的性質で述べたように、ファインバブルはマイナスに帯電しやすい性質を持ちます。一方で人の毛や皮膚などはプラスに帯電しやすい性質を持ちます。プラスとマイナスは静電気的な力により引き付けあう性質により、ファインバブルは皮脂や汚れなどを吸着する作用があります。

ウルトラファインバブルの浸透・膨張による汚れの剥離

ファインバブルには疎水性作用や静電気的作用だけでなく、浸透・膨張による汚れの剥離効果があると言われています。

具体的には非常に小さなバブル(ウルトラファインバブル)が汚れの隙間に浸透、衝突によって泡が急激に膨張、固着物を持ち上げ洗浄すると考えられています。

肌水分量up効果

ファインバブルシャワーは通常のシャワーに比べて肌水分量upが期待できます。なぜならファインバブルはその小ささから、通常の水に比べて浸透速度が速いからです。

例えば株式会社サイエンスが行った実験では、市販の麦茶パックを通常の水道水とウルトラファインバブル水に入れ浸透速度を比較しており、結果ウルトラファインバブル水の方が短時間で麦茶の色が付き始めることが分かっています。

市販の麦茶による抽出率試験

引用: 株式会社サイエンス

これは肌表面においても同様であると考えられ、角質層の隙間(キメ)よりも小さな泡が入り込むことでファインバブルシャワーは通常シャワーに比べて肌への浸透力が高く、水分量upが期待できます。

あたため(温浴)効果

ファインバブルが入った浴槽に入浴するとあたため(温浴)効果があります。これはお湯の中でバブルの浮上や発泡により湯の対流が促進されるためと考えられています。

2020年の日本福祉大学の研究では7人の健康な男女7名を対象にウルトラファインバブル浴、マイクロバブル浴、さら湯の3つに入浴させ、入浴前後の平均体温などを測定しました。結果、入浴前後の体温差はマイクロバブル浴が最も大きくなり、お湯の中にマイクロバブルが存在するとあたため効果が得られることが分かっています。

ファインバブルが入った浴槽に入浴することであたため効果が期待できます。

節水効果

ほとんどのファインバブルシャワーヘッドには節水効果があり、通常のシャワーヘッドからの切り替えることで水圧は保ったまま、約50%程度の節水効果が得られます。なぜなら節水シャワーヘッドは通常のシャワーヘッドに比べて水を吐出する穴が小さく設計されており、少量の水でも強い水圧を生み出すことが出来るからです。

これはホースから出ている水を遠くまで飛ばそうと思った時に蛇口をひねり水量を上げるのではなく、ホースの先端をつまみ水が出る勢いを増す現象と同じです。各メーカで細かな違いはありますが、基本的にはシャワーヘッドから出る水の吐出口を小さくし、少ない水量でも満足できる圧力が得られるように設計しています。

以上のような理由から多くのファインバブルシャワーヘッドで節水効果を得る事が可能です。

塩素除去効果

一部のファインバブルシャワーヘッドは肌や髪のダメージの要因と言われている塩素を除去することが可能です。このようなシャワーヘッドには脱塩素フィルターによって水道水中の塩素分を除去しています。

例えば、ミラブルでは付属の亜硫酸カルシウムフィルターを取り付けることで亜硫酸カルシウムと塩素が反応し無害化します。ちなみに亜硫酸カルシウムフィルターは一般的に浄水器などでよく使用されています。

このような理由から一部のファインバブルシャワーヘッドでは水道水中の塩素を除去することが可能です。

※肌への刺激に対する反応には個人差があります。気になるようであれば一度脱塩素水を導入して、肌荒れが改善されるかどうか試してみることをおすすめします。

こんな人はファインバブルシャワーヘッドがおすすめ

ファインバブルシャワーの効果について解説してきましたが、まとめるとファインバブルシャワーをおすすめしたい人はこのような人です。

  • 肌や髪をケアしたい
  • 節水・節約をしたい

肌や髪をケアしたい

肌や髪をケアしたい人はファインバブルシャワーに取り変えることをおすすめします。なぜならファインバブルシャワーの一番の特徴は泡の力で汚れを落とすことだからです。これまで紹介した通りファインバブルはその小ささから汚れの吸着や剥がす力に優れています。また多くのファインバブルシャワーはミストモードが搭載されており、通常のシャワーヘッドに比べて肌当たりがやさしいです。塩素除去フィルターを装着すれば肌や髪への刺激をさらに小さくすることが可能です。

このような理由から肌や髪のケアを一番に考えている方にはファインバブルシャワーをおすすめします。

節約したい

節約したい人にもファインバブルシャワーはおすすめです。ファインバブルシャワーの多くは通常のシャワーヘッドに比べ節水できるように設計されているからです。例えばミラブルでは通常のシャワーヘッドに比べて約50%も節水することが可能です。これは金額に直すと一人当たり年間約10,000円もの節約でき、世帯人数が増えるほどインパクト大きくなります。

水道光熱費の内、入浴が占める割合は最も高いと言われています。水道光熱費を節約したいと思っているかたにはファインバブルシャワーへの交換をおすすめします。

こんな人はファインバブルシャワーヘッドを使わない方がいい

ファインバブルやその効果について納得が出来ない

ここまで説明した中でファインバブルの効果について、自分の中で納得ができない方はファインバブルシャワーへの交換をおすすめしません。なぜならファインバブルシャワーが内部に極小の泡を生成するため特殊な設計となっており、安価な製品ではないからです。

例えばファインバブルシャワーで有名なリファファインバブルやミラブルプラスはで3~4万円もします。

肌や髪のダメージケア、節水効果が信じられない、価値が感じられないという方にはファインバブルシャワーはおすすめできません。

ファインバブルシャワーのミストモードで温まりたい

ファインバブルシャワーのミストモードで身体を温めたいという方にはシャワーの使用はあまりおすすめできません。なぜならミストモードは霧状に水を噴霧するため優しい肌触りである一方、冷たいと感じやすいからです。

水は蒸発する時に多量の熱を奪う性質があります。通常のシャワーと比べてミストは液滴となっており蒸発しやすくため、冷たいと感じます。

このためミストモードを使うと温まり効果得られません。ただし多くのファインバブルシャワーではミストモードからストレートモードに切り替えが可能です。使用用途に合わせ切り替えることで温まりを得られるでしょう。

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