本当に効果はある?シャワー脱塩素フィルタの仕組みと肌・髪質に与える影響を解説

塩素除去効果
  • 塩素除去ができるシャワーって効果ある?
  • 塩素を除去すると髪や肌がきれいになるって本当?
  • 脱塩素の原理と効果を分かりやすく教えて!

水道水には消毒のため塩素(カルキ)が含まれています。最近では塩素は肌や髪に対し刺激となるため、塩素を除去する機能を持つ脱塩素フィルターを持つシャワーヘッドが販売されています。シャワーヘッドを交換するだけで、手軽に塩素を減らすことができると言われています。

ただどういった原理でどの程度まで脱塩素できるのか把握している人は少ないのではないでしょうか。
また本当に脱塩素は肌や髪に効果があるのでしょうか。

私は高専・国立大学・大学院で化学工学を学び修士号を取得、その後は上場企業の技術者として働いており約12年間 工学に携わってきました。

そこでこの記事では、これから肌荒れや髪のケアを考えている人に向けて「脱塩素シャワーヘッドの原理と効果・実際の脱塩素能力」について解説していきます。

この記事を読めば、脱塩素機能を持ったシャワーヘッドを導入すべきなのかその是非が分かるでしょう。

脱塩素の仕組み

ここでは塩素除去シャワーヘッドの一例としてミラブルプラスを例に挙げ、脱塩素除去の原理について説明していきます。

ミラブルプラスには水道水中の塩素を取り除くため、シャワーヘッドの根本に亜硫酸カルシウムフィルターが設置されています。亜硫酸カルシウム(CaSO3)とは浄水器の分野でよく使われる還元剤で、水に溶解すると亜硫酸イオン(SO32-)となります。この亜硫酸イオンが塩素(ClO)と反応することで塩素を無害かしています。(反応式は上図を参照)

塩素が肌荒れ・髪質に与える影響

水道水にはおよそ0.1mg/L(ppm)~0.4mg/L(ppm)の濃度で塩素が含まれています。濃度としては一般的なお風呂の浴槽には約200Lの水が入りますが、この浴槽の中に0.2g~0.8gの塩素が入っている計算になります。

水道水は、衛生面から塩素による消毒を行い、蛇口での残留塩素濃度を0.1mg/L以上保持することが法令で定められております。東京都水道局では「おいしさに関する水質目標」を独自に定め、残留塩素濃度を必要最低限の0.1mg/L以上0.4mg/L以下としています。

出典:東京都水道局

塩素と肌荒れへの関係

日本アトピー協会によると、肌に湿疹がある場合などは残留塩素の影響が心配されるとのこと。

お肌に湿疹などがあるときは残留塩素の影響が心配されますが、一般的にお風呂をわかすことで塩素分は希薄になります。また給湯器方式であれば沸かす過程で先ず塩素分は抜けているといわれます。

出典: 日本アトピー協会

塩素はお湯を沸かす際に揮発し薄くなるため、肌への影響は少ないと言われています。このため肌荒れに関してあまり神経質に気にする必要は小さいでしょう。。

ただ肌への刺激に対する反応には個人差があります。気になるようであれば一度脱塩素水を導入して、肌荒れが改善されるかどうか試してみることをおすすめします。

塩素と髪質へのダメージ

KAOのエアケアサイトによると塩素濃度の高い水では髪へのダメージ懸念があることが言及されています。

塩素濃度の高い水に長時間毛髪がさらされると、キューティクルのタンパク質が変質し、毛髪表面のなめらかさが失われ、キューティクルが剥がれやすい状態になります。

出典:KAO

塩素濃度の高い水とはプールを指し、水道水の4倍から10倍の塩素が含まれています。入浴やシャワーはプールと比較すると、塩素濃度はかなり薄くダメージは小さいと予想されます。

シャワーはプールと異なり毎日浴びる方が多い為、ダメージは積み重なりやすいです。ヘアケアを考えている方は脱塩素をした方が好ましいでしょう。

脱塩素効果を実際に検証

脱塩素効果のあるシャワーヘッドに交換して果たして本当に塩素が抜けているのでしょうか。実際に検査キットを用いてお湯の塩素濃度と脱塩素フィルターを通したお湯の塩素濃度を測定してみました。

脱塩素除去シャワーヘッド(ミラブル)

脱塩素効果のあるシャワーヘッドとしてサイエンス社のミラブルプラスを用います。ミラブルプラスの脱塩素能力は以下の通りで、塩素濃度0.4mg/L(ppm)から約80%低減、つまり0.08mg/L(ppm)まで塩素を除去することが出来ると公表されています。

水温27度、塩素濃度0.4ppmで通液した際の実験データ
出典:株式会社サイエンス

脱塩素効果の検証方法

塩素濃度はDPD法を用いて測定していきます。DPD(ジエチルパラフェニレンジアミン)法は水道法で定められている検査方法であり、DPDが塩素で酸化すると発色する反応を利用して塩素濃度を測定する方法です。

このDPD試薬を通常のシャワーヘッドから採取したお湯とミラブルプラスを通したお湯に入れ塩素濃度を測定していきます。測定する際の水は通常のシャワーと同様の水圧にして採取しました。

脱塩素効果の検証結果

DPD試薬を入れた直後の結果は以下の通りです。左がフィルターを通していないお湯、右がミラブルプラスの塩素除去フィルターを通したお湯です。

ご覧の通り、DPDによる発色の強さに差が見られます。フィルタなし(通常のお湯)は0.4mg/L程度のピンク色に対し、塩素除去フィルタを通ったミラブルプラス水は0.1mg/L程度薄い桃色に着色しています。目安より0.1mg/Lなのでメーカー記載の情報とも合致しています。

この実験ではミラブルプラスでは脱塩素フィルターがしっかり塩素を無害化していること。また通常シャワーから出てくるお湯は希薄化しておらず0.4mg/L程度の塩素濃度があることが分かりました。

毎日のシャワーに含まれる塩素が肌荒れや髪の痛みに影響を与えている可能性があります。肌や髪への刺激を極力抑えたい方には脱塩素フィルターがおすすめといえるでしょう。

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